【キエフ(ロシア)3日ロイター時事】環境保護団体グリーンピースは3日、史上最悪となったチェルノブイリ原子力発電所事故から25年経った今でも、放射能の影響でウクライナ地方の牛乳やキノコ、ベリーは汚染されているとの調査報告書を公表した。
調査は、原発から半径60キロの立ち入り禁止区域外のウクライナ地方の3カ所で実施された。地元産の農産物がセシウム137に汚染されているかどうかを中心に調べた。その結果、牛乳、乳製品、キノコ、ベリー、さらにはビート、ジャガイモなど根菜が汚染されていることが分かった。多くのケースで、セシウム137の含有量は子供でも成人でも許容水準を大きく上回っていた。
グリーンピースは報告書で、ウクライナ政府が2年前に食品の汚染に関する定期的なモニターを止めたことを批判し、「監視を止めるのが早すぎるのは自明のことだ」と述べた。グリーンピースは、19日にウクライナで開かれるチェルノブイリ原発事故に関する国際会議を前に報告書を公表した。