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ビジネス

世界の中銀は景気後退恐れず強力なインフレ対応を=ECB専務理事

 欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事は8月27日、世界の中央銀行はこのままでは人々の信頼を失いかねず、たとえ景気後退(リセッション)に陥ってもインフレを抑えるために強力に行動しなければならないと述べた。2019年11月、独フランクフルトで撮影(2022年 ロイター/Ralph Orlowski)

[ジャクソンホール(米ワイオミング州) 27日 ロイター] - 世界の中央銀行はこのままでは人々の信頼を失いかねず、たとえ景気後退(リセッション)に陥ってもインフレを抑えるために強力に行動しなければならない──。欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事は27日、米カンザスシティー地区連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)でこう発言した。

多くの主要国で物価上昇率は2桁に近づき、今後も鈍化のスピードが遅れそうなため、あと何年も中銀の目標を上回り続ける恐れがある。

こうした中でシュナーベル氏は「われわれがリセッションに突入するとしても、政策正常化を続ける以外の選択肢は乏しい。予想物価の安定化に失敗すれば、経済に及ぼす悪影響はもっと大きくなってしまう」と警告した。

その上で各中銀は、物価圧力が弱まる方向の兆しが出てきても手を緩めてはならず、逆に物価上昇率を素早く目標に収める「強い決意」を発信するべきだと訴えた。

同氏は、長期的な予想物価が中銀目標から上振れる、つまり「つなぎとめていた錨が外れる」状態になるリスクが高まりつつあり、各種調査でインフレが中銀に対する人々の信頼を損なう働きをしている様子がうかがえると指摘。現在の物価高が経済主体の予想に定着する可能性とそのコストは不快なほど高く、そうした環境の下で中銀はしっかりと行動することが求められると提言した。

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